足立としゆき夢だより【第283号】をお届けします

皆さん、こんにちは。
足立としゆきです。

4月になり、令和6年度がスタートしました。
今年度から建設業界においても時間外労働の上限規制が導入されます。担い手確保の観点からも建設業界における働き方改革を進めていくためには、これにしっかり対応していく必要があります。皆さんには、ぜひよろしくお願いいたします。

さて、3月28日(木)、参議院予算委員会において令和6年度予算案が可決され、それを受けて、参議院本会議で、令和6年度予算案について、「記名投票」という採決方式で可決・成立させることができました。「記名投票」とは、自席に準備されている名前が書かれた賛成の白票を壇上で投票するという採決方式です。
令和6年度予算は総額約112兆円で、そのうち公共事業関係予算については、防災・減災、国土強靱化の推進などで、対前年度比26億円増の6兆828億円を確保することができました。令和5年度の補正予算2兆2009億円の公共事業予算をあわせて8兆3千億円規模となりますが、年度当初に息切れすることなく切れ目のない執行が必要となりますので、各地方整備局などのご尽力をお願いしたいと思います。
なお、能登半島地震からの復旧・復興に向けた対応についても、令和6年度予算において一般予備費を5000億円増額して計1兆円が計上されており、大いに評価したいと思います。
いずれにしても重要な予算ですので、何とか年度内に成立させることができて良かったです。

ところで、3月21日(木)、参議院財政金融委員会で、令和6年度予算と関係の深い、いわゆる日切れ法案の「所得税法の一部改正案」の審議が始まりました。
岸田文雄総理肝入りの所得税の定額減税をはじめ、賃上げ促進税制の強化、住宅ローン減税の拡充、ストックオプション税制の利便性向上、イノベーション税制の創設、プラットフォーム課税の導入など、タイムリーなメニューが盛りだくさんの法改正です。なお、当日は、マイナス金利を解除した日本銀行から植田総裁も出席され、注目を集めました。

3月22日(金) 、参議院財政金融委員会が午前中に開催され、令和6年度予算について財務省所管分と金融庁所管分等について財政金融委員会に質疑が委ねられる「委嘱審査」が約2時間行われました。
午後からは、「所得税法等の一部を改正する法律案」について、前日の4時間に続いて質疑が3時間行われ、終局まで至ることができました。
なお、引き続き、「関税定率法等の一部を改正する法律案」について、鈴木俊一財務大臣から趣旨説明が行われました。

続いて、3月28日(木)には、参議院財政金融委員会で予算関連法案の「所得税法の一部を改正する法律案」について、討論、採決を行い、可決することができました。
令和6年度予算の成立後、参議院本会議の議事に緊急上程され、私から委員長として本会議場で報告を行い、賛成多数で可決・成立させることができました。

3月29日(金)、参議院財政金融委員会で予算関連法案の「関税定率法等の一部を改正する法律案」について、質疑、討論、採決を行い、可決することができました。
続いて、参議院本会議の議事に緊急上程され、私から委員会報告を行い、採決が行われ賛成多数で可決・成立させることができました。
これで、「所得税法等の一部を改正する法律案」とともに、財政金融委員会が所管する予算関連のいわゆる日切れ法案2法案を成立させることができました。皆さんの期待に応えることができて、一安心です。皆さん、ご支援ありがとうございました。

以下、最近の動きを報告します。

【国会の動き】

参議院本会議や財政金融委員会が開催され出席しました。

【自民党の動き】

3月26日(火)、治水議連の役員の意見交換会が行われ、山本有二会長、遠藤利明会長代行、渡辺博道幹事長ほか多くの衆参国会議員の皆さんにとともに出席しました。国土交通省の水管理・国土保全局からは、廣瀬局長、小笠原次長など幹部の皆さんが出席され、熱心に議論が行われました。

その他、参議院自民党の議員総会、特別総会、国土交通部会、財政政策検討本部、自然災害から国民を守る国会議員の会(自然災害議連)、住宅対策促進議員連盟、自民党中央政治大学院「背骨勉強会」などに出席しました。

【都内の動き】

3月25日(月)、宮城県建設業協会の千葉会長はじめ常任理事の皆様、東北建設業協会連合会の大槻専務、畠山参与にご来室いただき、「国土強靱化・地方創生に向けた社会インフラの予算確保と計画的推進について」と「地元会員企業の現状と地域に貢献する優良会員企業への適正な評価等について」ご要望をいただきました。東北地方、とりわけ宮城県内では、東日本大震災の復興期間後の公共事業予算の減少が著しいため、何とか予算の拡充をお願いしたいと切実なご要望をいただきました。震災復興に頑張ってきていただいた皆さんからの強いご要望ですので、しっかり受け止めていただきたいと思います。

【地方の動き】

3月23日(土) 、岡山県倉敷市真備町で開催された「小田川合流点付替え事業等竣工記念式典(真備緊急治水対策プロジェクト完成式)」に出席しました。
まず、岡山空港で国土交通省OBの藤原さんにお迎えいただき、完成した小田川の合流点付け替えの現場に伺いました。たまたま、当選同期のこやり隆史国土交通大臣政務官や廣瀬水管理・国土保全局長、中崎中国地方整備局長と現地で合流し、高梁川・小田川緊急治水対策事務所の濱田所長からのご説明を一緒に伺いました。
この地域では、平成2年に私が本省の河川局開発課の担当課長補佐の際に、小田川の付け替えを含む柳井原堰建設事業が計画されていましたが、紆余曲折があって事業は中止されました。その後、平成26年に後輩の皆さんのご尽力で小田川付け替え事業が着手されましたが、平成30年7月の西日本豪雨には間に合わず、高梁川水系小田川とその支川が各所で破堤し、倉敷市真備地区で50名を超える方々が亡くなられるなど甚大な被害を生じました。私としても、小田川の付け替え事業が間に合わなかったことに大きな責任を感じているところです。
真備緊急治水対策プロジェクトは、この大水害を受けて緊急的な治水対策を講じるもので、小田川と高梁川の合流点を4キロ下流に付替える事業の他、小田川の河道掘削や堤防強化、平成30年に決壊した支川末政川、高馬川、真谷川の改修など総合的な対策により再度災害防止を図るプロジェクトです。今回、長年の課題であった小田川の付け替えが完成し、私も心から喜んでいます。

式典では、国土交通省のこやり隆史政務官、岡山県の伊原木知事、倉敷市の伊東市長のご挨拶ののち、加藤勝信衆議院議員、橋本岳衆議院議員、石井正弘参議院議員、小野田紀美参議院議員らとともにご挨拶をさせていただきました。小野田紀美参議院議員とは同期当選組で、発災直後にご一緒に岡山県建設業協会の荒木会長、本多副会長兼高梁支部長らのご案内で真備地区の被災状況をつぶさに調査させていただいた経緯があります。5年間という短期間で事業が完成したことに、中国地方整備局、岡山県、倉敷市をはじめ関係者の皆様、工事を担当された施工業者の皆様のご努力に感謝を申し上げます。
式典では、高梁川・小田川緊急治水対策事務所の濱田所長等からの工事報告の後、国土交通省の廣瀬水管理・国土保全局長、中崎中国地方整備局長や国会議員の皆さんとともにくす玉開披に参加させていただきました。式典にはプロジェクトに携わられた多くの施工業者の皆様が参加されており、濱田所長からもご紹介と謝辞がありとても良いことと感じました。
なお、式典には被災当時の対応を含めプロジェクトに携わった三戸さん、桝谷さんなど歴代の事務所長をはじめ国土交通省の関係者の皆さん、地域の大勢の関係者の皆さんが参加されており、この事業に対する地域の熱意が伝わってくる式典でした。

3月25日(月)、福島県石川町で開催された「千五沢ダム再開発事業竣工式」に出席しました。
郡山駅から福島県建設業協会の相澤専務理事、紺野次長にご同行いただきました。
千五沢ダムは、昭和50年に建設された農業用水専用ダムですが、かんがい面積の減少によって余った容量を治水容量として利用することが可能となりました。
一方で、阿武隈川流域では近年洪水が頻発しているため洪水調節能力の拡大が求められており、従来のゲート式の洪水吐きに代えて新たに自然越流による洪水吐きを整備するなどの再開発事業を行うことで、洪水調節能力の増大を図るとともに、利水や環境のための流量を確保することとなりました。本事業は、農林水産省所管の農業用水専用ダムを、国土交通省と共管の多目的ダムに転換したもので、省庁の枠を超えた画期的な事業と言えます。なお、施工は清水建設、青木あすなろ建設、あおいのJVです。
再開発事業では、越流部の形状を全国でも数少ない「ラビリンス型」と呼ばれる、4本の指を広げたような形状とすることで、越流長を確保して必要な水量の放流を可能とした珍しいダムで、年末年始の試験湛水の満水となるタイミングでは、その様子を見ようと全国のダムマニアが訪れたとのことです。
式典に先立って、ダム天端で福島県の曳地土木部長、杉原河川整備課長、東北地方整備局地域河川課の松芳建設専門官からご説明を伺いました。既存ダムの機能を維持したままの再開発事業にご苦労されたとのことでした。

式典では、福島県の佐藤副知事、石川町の塩田町長のご挨拶ののち、森まさこ参議院議員、国土交通省水管理・国土保全局の小笠原次長らとともにご挨拶をさせていただきました。
続いて、福島県県中建設事務所の芳賀所長からの事業経過報告の後、地元の石川町立石川小学校4年生の二瓶耀太さん、石川町立野木沢小学校4年生の佐藤快晴さんから千五沢ダム再開発への思いをこめた作文が披露されました。とてもいいことだと思います。
その後、ダムサイトに場所を移し、テープカットとくす玉開披が行われ、国会議員の先生方や
来賓の皆さんとともに参加させていただきました。

3月27日(水)、山口県岩国市で開催された「錦川総合開発事業 平瀬ダム建設工事完工式」に出席しました。
五連の木橋の錦帯橋が架かる錦川上流の平瀬ダムは、ダム高73m、堤頂長300m、堤体積34万㎥の重力式コンクリートダムで、洪水調節、利水、発電を目的とした多目的ダムです。実施計画調査から51年、建設着工から36年を経て完工を迎えました。
式典に先立ち、横田錦川総合開発事務所長、大江土木建築部次長にご案内いただき、ダム堤体を見させていただきました。自然調節のオリフィス1門と、コンジットゲートが2門あり、ダム天端はオーバートッピング対策として左右両岸を高めるというような工夫がされているとのことでした。

式典は、地元の岩国市立錦中学校のブラスバンドの皆さんの演奏で和やかに始まり、主催者の村岡山口県知事、福田岩国市長、国土交通省の小笠原水管理・国土保全局次長らとともに、お祝いのご挨拶をさせていただきました。
その後、ダム湖「猿飛湖」の石碑除幕とテープカット並びにくす玉開披に参加させていただきました。
式典には、国土交通省水管理・国土保全局治水課の林事業管理室長、中国地方整備局の中﨑局長はじめ幹部の皆様、山口県議会議員の皆様、各市議会議員の皆様、地元の地権者の皆様、そして施工に携わっていただいた清水・五洋・井本・ナルキJVはじめ地元の建設業、コンサルタント、測量業界の皆様にもたくさん出席いただいており、快晴の青空のもと、受発注者共々で完工を祝う素晴らしい式典となりました。

3月31日(日)、滋賀県長浜市で開催された滋賀県建設業協会の元副会長の谷庄建設㈱代表取締役社長 谷節雄様の「黄綬褒章受章記念祝賀会」に出席しました。
式典では、奥田滋賀県建設業協会長が発起人を代表してご挨拶をされた後、うえの賢一郎衆議院議員、佐藤信秋参議院議員らとともにご挨拶をさせていただきました。私からは、谷様には今後とも健康にご留意いただき、引き続き建設業界のリーダーとしてご指導いただきますようお願いしました。
続いて祝宴に移り、大岡敏孝衆議院議員、国土交通政務官のこやり隆史参議院議員など来賓の皆様とともに樽開きを行わせていただきました。祝賀会は200名近い参加者で大いに盛り上がりました。