足立としゆき夢だより【第269号】をお届けします

皆さん、こんにちは。
足立としゆきです。

これまで経験したことのないような猛烈な残暑が全国的に続いていますが、皆さん、いかがお過ごしでしょうか?

さて、フランスではラグビーワールドカップが開催されており、日本チームは初出場のチリに快勝し、続いて強豪のイングランドに残念ながら惜敗しましたが、前回の東京大会に続き決勝トーナメントに向けて全力で頑張っています。何としても、念願の1次リーグの突破という目標をかなえていただきたいと思います。

ところで、私は9月1日(金)〜9月12日(火)にヨーロッパを訪問し、前半の「欧州近自然川づくり調査」のスイスでの調査に続いて、フランスで行われたラグビーワールドカップ関連行事に、遠藤利明自民党総務会長をはじめ超党派の国会議員連盟「国会ラグビークラブ」の一員として参加させていただきました。

活動としては、フランス上院議会のレセプション、下院の国民会議のレセプション、駐仏日本大使公邸でのブリーフィングなどに参加しました。上院議会のレセプションでは、4年前に参議院の議院運営委員会の理事としてイギリスの上院議会に伺った際にお会いした議員と旧交を温めることができましたので、議員外交の重要性を再認識させていただきました。また、フランス議会の選抜チームとの「エキシビション・ゲーム」にジャパンのユニフォームで参加し、40年ぶりにラグビーの試合を経験させていただきました。
40年前は、建設省河川局開発課の係長の時で、河川局の仲間や大学の土木の同窓生、高校の同級生から経験者やスポーツ愛好家などを集め、いわゆる「草ラグビー」のチームをみんなで作って毎月1回練習をし、最後に一度だけ試合をしたというものでした。そんな経験でしたので、今回、試合に参加することへの不安は大いにありましたが、10数分の出場で相手側のタックルで後頭部を打つというような危うい場面もあったものの、ヘッドギアのおかげで何とか大きなけがもなく親善試合を終えることができました。このような年齢になってからですが、とてもいい経験をさせていただき、こうした機会を与えていただいた皆様に感謝を申し上げます。
なお、あわせて開幕戦のフランス対ニュージーランド戦、南部のトゥールーズで行われた日本対チリ戦も観戦させていただきました。ご一緒いただいた議員連盟の皆さんに感謝を申し上げます。

一方、前半の「欧州近自然川づくり調査」では、4年前の第1回調査と同様、辻本哲郎名古屋大学名誉教授が団長、中村太士北海道大学大学院教授、池内幸司東京大学名誉教授、河川環境関連団体の参加者の皆様とともに現地調査を中心に調査を行いました。
私が参加したのは、9月2日(土)〜9月5日(火)のスイスでの調査で、チューリッヒ近郊のライン川やその支川のリマト川、トゥール川、ロイス川などを調査し、リマト川の中洲の設置や水制工など河道内構造物による再自然化、トゥール川の護岸除去や高水敷撤去による再自然化、ロイス川の高速道路を用いた多重防御や遊砂地を用いた土石流対策など興味深い事例を調査させていただきました。

現地調査の調整をいただいた皆様に、感謝を申し上げます。
なお、現地調査の主な内容は次のとおりです。

【欧州近自然川づくり調査】

9月2日(土)、チューリッヒ空港到着後、水域生態学コンサルタントのクロード・マイアーさんと合流し、アールガウ州ライン川、リートハイム村における再自然化の現場のクリー・リーを、ブルーノ・シューベルト氏(景観水域課プロジェクト担当)にご案内いただきました。この現場では、埋め立てられていた分流を掘り起こし、氾濫原の再生を進めていました。
続いて、チューリッヒ州オーバーエンクストリンゲン村ヴェルドヘルツリに伺い、リマト川の中洲の設置や水制工など河道内構造物による再自然化の現場に伺いました。現地では、ミヒァエル・ブレックリ氏(ホリンガー社プロジェクト担当)にご案内いただきました。リマト川では、こうした再自然化の取り組みとともに、浸水被害の軽減対策として堤防の強化とトンネル放水路などの施設整備も進められているとのことでした。
なお、リマト川はチューリヒ市街地からも近く、レクリエーション利用も進んでおり、ラフティングを楽しむたくさんの市民の皆さんで賑わっていました。

9月3日(日)、トゥール川河畔自然センターに伺い、チューリッヒ州やシャフハウゼン州での河川再自然化の取組みの状況についてロベルト・ベンツァー氏(水域生態学コンサルタントプロジェクト代表)からプロジェクト全体のレクチャーを受けました。その後、ライン川合流部のトゥール川の高水敷切り下げによる礫河原の再生や、低水護岸撤去による蛇行の再生など、河道の再自然化の現場を調査しました。また、タールハイム村でも、低水護岸の撤去による河道の再蛇行化などトゥール川の再自然化の取り組みを調査しました。
その後、観光名所でもあるラインの滝に伺い、浸食による岩場の崩壊防止を目的とした近自然河川工法による補修の現場を調査しました。

9月4日(月)、ウーリ州に伺い、ロイス川のウルナー湖河口部の洪水対策の取組み状況についてベーター・ギスラー氏(ウーリ州建設局土木部河川課技師)からプロジェクトについてご説明をいただき、治水対策やデルタ再生の現場などを調査しました。
ロイス川では高速道路を活用した放水路の現地を二か所視察し、多重防御の考え方を学びました。また、遊砂地を用いた土石流対策を視察するとともに、ルツェルン湖のデルタ再生では、トンネルずりを用いたデルタの再生などについて、マニュエル・ リンク氏(ウーリ州建設局自然保護課)から現地で説明をいただきました。

9月5日(火)、ベルン州の再自然化政策とアーレ川の再自然化などについて、「スイス連邦水生科学研究所(Eawag)」において、シモーネ・クネヒト氏(Eawag再活性化プラットフォーム担当)からスイスの河川再自然化政策やそのための体制などについてご説明をいただきました。この研究所は、同行いただいていたリバーフロント研究センターの中村さんがかつて勤務されていた研究所で、政策の方向性などわかりやすくご説明をいただき、取り組みへの理解が進みました。感謝申し上げます。

なお、今回の現地調査の結果は、後日、発表会や報告書のとりまとめを予定しておりますので、ご期待ください。

【国会の動き】

国会は閉会中で、特段の動きはありませんでした。

【自民党の動き】

9月14日(木)、私が所属する宏池会(岸田派)の研修会が山梨県富士吉田市で開催され、東京大学大学院工学系研究科の松尾豊教授から「生成AIの進展と日本の戦略」についてお話を伺いました。
夕方の懇親会には、宏池会会長の岸田文雄総理も駆け付けられ、気迫のこもったご挨拶をいただきました。

その他、有隣会の定例会などに出席しました。

【都内の動き】

9月14日(木)、全国建設業協会の協議員会に、脇雅史元参議院議員、佐藤信秋参議院議員とともに出席し、ご挨拶をさせていただきました。

【地方の動き】

特段の動きはありませんでした。