足立としゆき夢だより【第268号】をお届けします
皆さん、こんにちは。
足立としゆきです。
8月31日は各省庁が財務省に概算要求書を提出する日です。そのタイミングにあわせて、全国各地の市町村長の皆様からご要望を伺いました。特に、本年、洪水や土砂災害による被害を受けた地域の皆さんから防災・減災、国土強靭化のための予算の確保や治水対策、土砂災害対策、道路整備等をはじめとする公共事業の推進に関するご要望をいただいています。皆様のそうした期待に応えられるよう頑張りますのでご支援をよろしくお願い致します。
8月30日(水)、会長の根本匠衆議院議員、幹事長の佐藤信秋参議院議員、事務局長の梶山弘志衆議院議員はじめ、たくさんの衆参国会議員の先生方にご出席をいただき、「公共工事の品質確保に関する議員連盟」(品確議連)の総会を開催させていただきました。
総会では、根本会長のご挨拶に続き、令和元年6月に成立した公共工事品質確保法の運用状況や入札・契約の動向について、国土交通省の塩見不動産・建設経済局長、林大臣官房技術審議官からご報告をいただきました。
出席された先生方からは、スライド条項の適用状況や賃上げ加点の状況、女性の活躍促進、DXの活用等について活発なご意見をいただきました。
私からも、週休2日やスライドの適用が遅れている民間発注者と国土交通省との意見交換の場の必要性、市町村等の災害対応の際の随意契約の採用拡大、測量設計議連での議論の品確法改正への反映等について意見を申し上げました。
今後とも公共工事の品質確保に向けた皆さんのご要望を実現できるよう頑張って参りますので、ご支援をよろしくお願いいたします。
さて、8月15日に台風7号が近畿地方に上陸し、大きな被害が発生したことから、鳥取県、兵庫県、京都府に被災状況調査に行ってまいりましたので、ご報告いたします。
【台風7号被災状況調査】
8月25日(金)、26日(土)の2日間にわたり、台風7号の被災状況調査のため、鳥取県、兵庫県、京都府に伺いました。
1.鳥取県
8月25日(金)、鳥取空港で鳥取県建設業協会の井木会長、米谷専務理事、服部常務理事、八頭建設業協会の山根会長、国土交通省OB会「建設21世紀の会」の澤口さん、鈴木さん、安藤さんにお迎えいただきました。
まず最初に、一級河川千代川上流の佐治町に伺いました。現地では、佐治川沿いの国道482号が河岸の浸食や土砂流出などにより通行止めが続いていました。佐治川上流の県管理の佐治川ダムは完成して50年が経ちますが、今回、初の緊急放流を行ったとのことですが、鳥取市と管理者の県が連絡を密にとり、流域住民に十分な情報提供を行った結果、大きな問題はなかったと聞きました。
現地では、別府地区、古市地区、森坪地区、福園地区の国道等の護岸崩落現場や落橋した高山橋などの現場に伺い、国土交通省の貴田鳥取河川国道事務所長、鳥取県県土整備部の米増道路局長、清水事務所長などから詳しくご説明をいただきました。ありがとうございました。
次に、鳥取県八頭町福地の県道麻生国府線の道路崩落現場に伺いました。現地では地元の岡島建設の田中社長、福本八頭県土整備事務所長から被災状況のご説明をいただきました。なお、月曜日の始業式に向けて復旧が進んでおり、その復旧の早さに驚きました。心から敬意を表します。
2.兵庫県
兵庫県北部に移動し、香美町村岡区和田地区で住宅の裏山が崩れ、住宅3棟に土砂が流れ込んだ現場に伺いました。現地で建設業協会浜坂支部の伊藤支部長、地元の今後建設の今後社長、石井建材の田村社長、兵庫県県議会の門間県議、橘県議、国土交通省の荒谷豊岡河川国道事務所長に合流いただき、ご説明をいただきました。
住民の方のお話によると、15日午後2時ごろ、大きな音とともに裏山が崩れましたが、住人は避難していてけが人等はなかったそうです。住宅の裏に回り、土砂崩落の現場を見させていただきましたが、裏山がコンクリートの擁壁とともに崩れ、土砂が住宅の中に流れ込んでいました。屋根には木が倒れかかっており、現場では重機を使い地元の建設会社が撤去作業中でした。現地には、ご地元の朝倉前兵庫県測量設計業協会長にも駆けつけていただきました。ありがとうございました。
次に、香美町から国道482号で豊岡市日高町に向かい、蘇武トンネルを出てすぐの稲葉川の河岸の浸食現場で建設業協会豊岡支部の中川支部長に合流いただき、ご説明をいただきました。随所で同様の河岸の浸食や崩落、護岸の変状が起こっているとのことでした。
次に、兵庫県豊岡市日高町の円山川上流部右岸の無堤防地区に伺い、国土交通省の荒谷豊岡河川国道事務所長から輪中堤による対策工事について説明を受けました。今回も2戸が床上浸水したとのことで、早期整備に向け大型土嚢が配置されていました。
現地では地元の出田鶴岡区長、赤木日置区長さんからもお話を伺うことが出来ましたが、次の出水に備え、早期整備の必要性を強く感じました。また、建設業協会豊岡支部の川嶋建設、金下建設、巴建設の各社社長にもご同行いただきました。
3.京都府
京都府北部に移動し、京都府福知山市大江町の被災現場に伺いました。
大橋福知山市長にわざわざ足を運んでいただき、近くの河守工業の駐車場で、家元府議会議員、武田府議会議員、国土交通省の犬丸福知山河川国道事務所長、建設業協会福知山支部の前田支部長、河田副支部長、米田前支部長、国土交通省OB の芦田さんと合流し、市道金屋阿良須線の道路陥没現場に伺いました。
現場で福知山市建設交通部の荒木部長にご説明をいただきましたが、盛り土構造の道路が、越水で被災したのではなく、道路の下部にボックスがあり、古い石積みの部分が流され陥没したとのことで、珍しい被災状況でした。いずれにしても、しっかりとした構造で復旧することが求められますので、国土交通省の技術的サポートもいただき、復旧工法を決定していただきたいと思います。
次に、福知山市大江町市原谷の府道綾部大江線沿いの田中川が氾濫した現場に伺いました。現場では京都府中丹西土木事務所の松原所長にご説明いただきましたが、線状降水帯による短時間の大雨で谷いっぱい氾濫水が流れ、川沿いの家屋が被災し、水田にも大きな被害が出ていました。
翌8月26日(土)、舞鶴市に移動し、被災状況の調査を行いました。現場には、国土交通省の犬丸福知山河川国道事務所長にも立会っていただきました。また、ご地元の国土交通省OB の芦田さんにもご同行いただきました。
西舞鶴駅で建設業協会舞鶴支部の森下支部長、水嶋副支部長、中山理事に合流いただき、平成30年7月の西日本豪雨で甚大な被害が発生し、当時私も視察させていただいた高野川に伺いました。京都府中丹東土木事務所の細井所長、舞鶴市役所の白木土木部長から、河川改修事業の効果等を含めご説明いただきましたが、平成30年の被災後、排水機場の整備や下流部の拡幅が行われた結果、今回は浸水被害が大きく軽減されていました。
現地では、尾関市議会議員や舞鶴西自治連合会の百田会長はじめ自治会の皆様に立会っていただきました。百田会長からは「これまでの整備効果で平成30年の時の被害が出なかった。引き続き整備促進をお願いしたい」とのお話をいただきました。
次に、舞鶴市内の久田美川の氾濫で被災した久田美地区に伺いました。現地でご地元の今西舞鶴市議会議員に合流いただき、引き続き府中丹東土木事務所の細井所長、舞鶴市役所の白木土木部長からご説明をいただきました。
住民の皆様の話しでは、上流から流れてきた流木などが橋でせき止められたため、川の水位が急激に上昇し、水が住宅地にあふれ出したとのことでした。
次に、宇谷川の氾濫で被災した桑飼上の小原地区に伺いました。今西舞鶴市議会議員、府中丹東土木事務所の細井所長、舞鶴市役所の白木土木部長にご案内をいただきました。
小原地区は急傾斜地崩壊危険地区で裏山が崩れ土砂が大量に流入している住宅もありましたが、住民の皆さんにより被災した家屋の清掃作業が行われていました。
次に、綾部市に移動し、台風が上陸する前に発生した大雨による土石流で甚大な被害が発生した篠田町に、建設業協会綾部支部の吉田会長、渋谷副会長、川北副会長のご案内で伺いました。
被災現場は、以前からよく存じ上げており伺ったこともある元市議会議員の相根さんのご自宅があるところで、土石流とともに山から土砂や流木が流出したことで、3世帯の住宅や土蔵、倉庫、車庫などが押し流されていました。被災した相根さんや京都府中丹東土木事務所の細井所長からご説明をいただきましたが、人的な被害は免れることができて本当に良かったと思います。現地には、山崎綾部市長にもお越しいただき、さらには四方府議会議員、種清市議会議長、本田市議会議員、柳原市議会議員等の皆さんにも立会っていただきました。ありがとうございました。
次に、綾部市物部町の犀川の被災地に伺いました。この区域は堤防が低く、越水により浸水被害が発生しましたが、拡幅は困難ですので、堤防の嵩上げや河床掘削が必要と考えられました。河川管理者の京都府の方で、ぜひ、ご検討をお願いしたいと思います。
4.まとめ
今年発生した災害については、7月にも福岡県、佐賀県、秋田県の被災状況を調査しましたが、今回の鳥取県、兵庫県、京都府の被災状況の調査を経て、あらためて、国が管理する大河川では、これまでの防災・減災、国土強靭化のための治水対策の効果が現れており重大な被害に至らなかったこと、その一方で線状降水帯により大雨に見舞われた中小河川においては河岸の浸食や越水などの被害が大きく、まだまだ河川の整備が必要であることを再認識しました。
25日、26日とも、猛烈な暑さの中、鳥取県、兵庫県、京都府において被災状況調査にご協力いただきました皆様に心から感謝を申し上げます。ありがとうございました。
【国会の動き】
閉会中のため、特に動きはありませんでした。
【自民党の動き】
8月29日(火)、故青木幹雄元参議院議員のお別れの会が都内で行われ、玉串奉奠をさせていただき、最期のお別れをさせていただきました。
8月30日(水)、品確議連の第15回総会を開催いたしました。
【都内の動き】
8月28日(月)、江戸川改修促進期成同盟会懇談会に参加し、斉藤江戸川区長のご挨拶に続き、平沢勝栄衆議院議員、大西英男衆議院議員、生稲晃子参議院議員とともに、同盟会顧問としてご挨拶をさせていただきました。
その後、国土交通省の廣瀬水管理・国土保全局長の挨拶、斉藤江戸川区長から廣瀬局長への要望書手交、矢崎関東地方整備局河川部長からの回答の後、意見交換が行われました。
私からは、「八ッ場ダムの建設が2019年の東日本台風に間に合ったことで、被害が軽減できた。水害の激甚化に対しては利根川上流におけるさらなるダムの整備が必要」とご意見を申し上げ、矢崎河川部長より「検討していく」とのご回答をいただきました。
その後、国道33号整備促進期成同盟会の中央要望意見交換会に出席し、冒頭にご挨拶をさせていただきました。
続いて、先日、インドネシアのスラウェシ島に伺った結果について、4年半前にご一緒に視察に行った廣瀬水管理・国土保全局長、多田河川事業調整官、山越国土技術政策総合研究所砂防研究室長に報告を行い、意見交換を行いました。引き続き、日本の支援を続けることで意見が一致しました。
8月30日(水)、四国新幹線整備促進期成会 第5回東京大会に、山本有二衆議院議員や山本順三参議院議員をはじめ、衆参国会議員の先生方とともに出席させていただきました。500名以上の方々が参加されており、大いに盛り上がりました。
8月31日(木)、私が平成27年1月から半年間勤務をさせていただきました建設物価調査会の創立76周年記念祝賀会に出席させていただき、北橋理事長のご挨拶に続き、お祝いのご挨拶をさせていただきました。
【地方の動き】
台風7号による被災状況の調査の後、京都府北部から伊丹空港を経由して高知県に入り、 8月27日(日)、いの町で開催された「仁淀川加田堤防竣工式」に出席させていただきました。
国土交通省四国地方整備局の佐々木局長、池田いの町長の主催者挨拶に続いて、ご地元の国会議員の山本有二衆議院議員、尾崎正直衆議院議員、梶原大介参議院議員等とともにご挨拶をさせていただき、くす玉開披も執り行わせていただきました。
式典には、地元の地権者の皆様のみならず、事業に携わっていただきました測量・設計業の皆様、建設業関係の皆様にもご出席いただきました。
本事業は、私が四国地方整備局長をしていた平成21年に測量・設計に着手し、平成23年に事業要求を行い、平成24年には事業に着手したもので、この度、延長770mの堤防と奥谷川樋門1基が完成したものです。この竣工により平成17年9月と同規模の洪水に対しても安全な地域づくりが大きく進むこととなり、私としましても大変感慨深いものがありました。
式典修了後、完成を祝して餅投げにも参加させていただきました。地域の子供たちもたくさん参加していただき、大いに盛り上がりました。
なお、式典に出席された四国クリエイト協会の田島支店長にご同行いただきました。感謝を申し上げます。
8月30日(水)、広島に伺い、中国地方整備局のダム建設に従事した皆様の集まりである「中国ダム会」に出席しました。ご出席の皆さんにダム建設やダム再生に対する私の思いをお話し、さらに、今年7月の豪雨で私が建設に携わった秋田県の直轄の玉川ダムが効果を発揮したことや、8月に伺ったインドネシアにおいて2か所でRCC工法によりダム建設が進められているアッパーチソンカン揚水式発電所についてご紹介しました。
中国地方整備局からも岩﨑副局長や船橋企画部長、本田河川部長をはじめ幹部の方々が出席されていました。