足立としゆき夢だより【第263号】をお届けします

皆さん、こんにちは。
足立としゆきです。

九州北部で梅雨前線の活動の活発化に伴い線状降水帯が発生し、大雨特別警報が発令されています。水害・土砂災害に最大限留意していただくとともに、建設産業分野の皆様にはくれぐれも安全に留意いただいた上で、行政の皆さんと協力して災害対応にご尽力いただきますようお願いいたします。

さて、昨年の7月10日(日)の参議院議員選挙で二度目の当選をさせていただいて以来、早いもので1年が経ちました。皆さまには、日頃から大変暖かいご支援をいただいており、改めて感謝と御礼を申し上げます。

また、7月8日(土)、安倍晋三元総理が銃撃を受け、ご逝去されてから、1年が経ちました。
昨年、7月11日にお通夜に伺った増上寺で執り行われた安倍元総理の一周忌の法要に伺い、ご焼香をさせていただきました。
昨年の7月8日は、参議院選挙期間中で、私は沖縄で個人演説会を行い、那覇空港に向かう車中で一報を受け取りました。その後、中部国際空港に移動する飛行機の中で無事を願って続報をお待ちしていましたが、願いが届かず悲しい結果となってしまいました。このような卑劣な行為は決して許されることではなく、再発防止を徹底していただきたいと思います。

一周忌の法要のあとは、ジャーナリストの櫻井よしこさん等の呼びかけで都内の明治記念館で『「世界に咲き誇れ日本」安倍晋三元総理の志を継承する集い』が開催され、出席しました。
主催者の櫻井よしこさんの感動的なご挨拶に続いて、岸田文雄総理から初当選同期の頃の思い出や酒を酌み交わしながら語り合ったことなどのお話があり、安倍元総理の「遺志を引き継ぐ」と力強く述べられました。
その後、高市早苗経済安全保障担当大臣、陳唐山台湾安倍晋三友の会会長、谷口元内閣官房参与、本田元内閣官房参与からご挨拶があり、ご遺族からのご挨拶として安倍昭恵夫人からお礼のご挨拶がありました。出席された皆さんは、安倍元総理を偲び、「世界の真ん中で咲き誇る日本」に向け、決意を新たにされていたと思います。

ところで、私は安倍元総理には参議院決算委員会等でアベノミクスや公共投資、日本のインフラの整備水準などについて、直接質問をさせていただいた経験があります。とても真摯に、ユーモアを交えながらご答弁をいただいたことは忘れることができません。

安倍元総理は、平成24年の民主党政権から自公政権への交代を機に再び政権を担われ、アベノミクスの三本の矢の一つとして機動的な財政政策を進められ、とりわけ公共投資の拡大に努められました。民主党政権で4.6兆円まで縮小した公共事業予算を、平成28年の私の選挙の際には6兆円規模にまで拡大していただき、その後も防災・減災、国土強靭化の取り組みを進められました。
岸田文雄総理はその流れを引き継ぎ、令和5年度には公共事業予算を補正予算を含め約8兆円規模にまで拡大をしてきていただいています。
私が唱えてきました「建設産業の再生」の本当の意味の立役者は安倍晋三元総理だと私は確信しています。

『「世界に咲き誇れ日本」安倍晋三元総理の志を継承する集い』で、岸田文雄総理は、「安倍晋三元総理の遺志の継承」を訴えられました。建設産業を大事にしてきていただいた安倍元総理の思いを引き継ぎ、公共事業予算の確保と日本のインフラの整備水準を欧米並みに高めることに全力を尽くしていただくようお願いしたいと思います。

その他、最近の動向は次の通りです。

【国会の動き】

国会は閉会中であり、特段の動きはありませんでした。

【自民党の動き】

7月6日(木)、自民党の災害対策特別委員会が開催され、新たに就任された内閣府防災の高橋政策統括官から、6月30日(金)から7月3日(月)にかけての大雨により山口県や熊本県などで発生した災害の報告がありました。私からは、防災・減災、国土強靭化の取り組みを進めてきた結果、被害が軽減されており、今後もその継続が必要であると訴えました。

その他、自民党の執行部会、国土交通部会、宏池会の例会、有隣会の例会などに出席しました。

【都内の動き】

6月26日(月)、「日本建築士事務所協会連合会総会懇親会」に出席し、児玉会長のご配慮で、経済安全保障担当の高市早苗大臣、佐藤信秋参議院議員等とともにご紹介をいただきました。

続いて、私が顧問を努めている「斜面防災対策技術協会」の総会後の懇親会に出席し、原会長のご挨拶に続き、ご挨拶と乾杯の発声を行わせていただきました。

6月28日(水)、参議院議員会館内の会議室で、「兵庫県令和6年度 国の予算編成等に対する提案」を斎藤知事からご説明いただき、意見交換をさせていただきました。私からは、兵庫県北部のJRローカル線の駅周辺の活性化、大阪・関西万博への海上アクセスや空飛ぶ車によるアクセスの充実・強化、阪神淡路大震災から30周年に加えて北但馬大震災から100周年の記念イベントを実施するよう直接知事にお願いしました。

続いて、私が顧問を努めている「全日本建設技術協会」の総会で大石会長のご挨拶に続き、井林辰憲衆議院議員とともにご挨拶をさせていただきました。

続いて、夕方からは、「全国建設産業団体連合会」の令和5 年度通常総会後の懇親会に出席し、佐藤信秋参議院議員とともにご挨拶をさせていただきました。久しぶりに顧問の脇雅史先生や全国の会長の皆さんと懇談することができました。ありがとうございました。

続いて、夜には、私が関東地方整備局宮ヶ瀬ダム工事事務所長時代に、ともにダム建設に携わったダム本体JVの所長の田代民治さんや高田悦久さん、国土交通省の元所長の西田博さん等とダム談義に花を咲かせました。なお、会場はダムカレーを考案されたダムマニアの先駆けの宮島咲さんの「三洲屋」で行わせていただきました。

6月29日(木)、四国4県の警備会社の皆さんが加盟している「四国連合警備業協同組合」の研修会が衆議院議員会館の会議室で開催され、山本有二衆議院議員のご案内で出席して、日本の公共事業予算やインフラの整備水準等についてお話をさせていただきました。

続いて、夕方から、代々木の国立オリンピック記念青少年総合センターで、国立青年教育振興機構主催の「2023年ミクロネシア諸島自然体験交流事業」として、ミクロネシア連邦、マーシャル諸島共和国、パラオ共和国からの来日した子供達の歓迎会に、ミクロネシア連邦友好議員連盟会長の古屋圭司衆議院議員等とともに議員連盟の一員として出席し、ご紹介をいただきました。
各国駐日大使館からも代表の方々が出席され、よく存じ上げている駐日ミクロネシア連邦のジョン・フリップ特命全権大使からご挨拶があり、ソフトドリンクで乾杯のあと、子供達から歌や躍りの披露がありました。
今後とも、日本とミクロネシア諸島の国々の子供達が国際交流を通じ、互いに歴史や文化等を学び、グローバルな社会に対応できる国際感覚を備えた青少年が育つよう活動を続けていきたいと思います。皆さんのご支援をよろしくお願いいたします。

6月30日(金)、ダム水源地センター時代に一緒に仕事をした大杉奉功さんの博士号取得をお祝いする会を開催し、当時の近藤徹理事長や森北前理事長とともに、お祝いのご挨拶をさせていただき、昔話に花を咲かせ、楽しい時間を過ごさせていただきました。

7月6日(木)、「三遠南信道路建設促進期成同盟会」の通常総会が開催され、会長の阿部長野県知事に続いて長野県、静岡県、愛知県の衆参国会議員とともにお祝いのご挨拶をさせていただきました。
私にとりましても、中部地方整備局長の頃に担当した大変ご縁ある道路で、昨年11月に宮下一郎衆議院議員とともに、今回、貫通した青崩トンネルの現場を視察させていただいたことなど含め、ご挨拶をさせていただきました。

続いて、兵庫県北部の豊岡建設業協会の中川会長、川嶋前県協会長をはじめ会員の皆さんがたくさん議員会館にお越になり、入札契約のあり方などについて意見交換をさせていただきました。

【地方の動き】

6月27日(火)、宮城県仙台市で開催された「東北公共工事品質確保安全施工協議会」の令和5年度通常総会後の懇親会に出席し、向井田会長に続いて佐藤信秋参議院議員とともにご挨拶をさせていただきました。久しぶりに東北各県の皆様と懇談が出来ました。ありがとうございました。

7月2日(日)、北海道の小樽市に伺い、北海道開発局小樽開発建設部小樽港湾事務所の早川所長に小樽港をご案内いただきました。
最初に、事務所に設けられた「みなとの資料コーナー」で小樽港建設の歴史をふりかえることのできる貴重な資料や写真を紹介いただくとともに、長期耐久性試験用のモルタルブリケット(試験供試体)とその強度の測定に使用される抗張力試験機、世界初と言われているケーソン製作用斜路を再現した模型、さらには屋外にある実物のケーソン製作用斜路を見させていただきました。事務所の皆さんには、休日にもかかわらずご対応いただき、ありがとうございました。

ところで、皆さんは「廣井勇」博士をご存知でしょうか?
NHKの朝の連続ドラマ「らんまん」でも紹介された主役の植物学者「牧野富太郎博士」と同じ1862年に、同じ土佐藩佐川村に生まれた土木技術者です。ドラマでは、広瀬佑一郎という名で登場しました。
当時、明治政府は日本の産業振興を進めるために欠かせない石炭資源を北海道に求め、幌内炭鉱から運び出される石炭を全国に積み出すための港として、小樽港を整備することとしました。廣井さんは、小樽築港事務所初代所長に就任し、小樽港北防波堤の建設などに携わり、世界的に海水中で使用するコンクリートの耐久性が疑問視されていた中、長期耐久性試験等に長期強度を明らかにし、北防波堤を完成させました。
これによって、貨物船の安定的な入出港、荷役作業が可能となりました。この建設工事は、近代日本における本格的な港湾整備の第一歩となり、わが国の経済の発展に大きく貢献しました。廣井さんは、こうした築港技術に心血を注ぎ込まれた土木技術者です。
廣井さんのふるさと高知県佐川町には銅像がありますが、その功績を記念した胸像が小樽運河にも立っています。

続いて、大正時代の1923年に完成した小樽運河に伺いました。小樽運河は、内陸を掘り込んだ形式の運河ではなく、海岸の沖合を埋め立てて、間に結果的に運河を造るという方式で造られています。
廣井さんが“艀(はしけ)を利用した運河形式の方が荷揚げに便利”という発言が「小樽運河の建設」に大きな影響を与えたそうです。
休日にも関わらず、国土交通省OBの関さんにご同行いただきました。ありがとうございました。

7月3日(月)、愛媛県松山市で開催された「全国管工事業協同組合連合会全国大会」に出席し、藤川会長、中村愛媛県知事等とともに自民党下水道議員連盟事務局長としてご挨拶をさせていただきました。私からは令和6年度からの水道行政の国土交通省への移管を踏まえ、上下水道事業の推進に必要な予算の確保や必要な組織体制の整備などについて要望を申し上げました。
なお、全国大会にはご地元の井原巧衆議院議員、塩崎彰久衆議院議員、山崎正恭衆議院議員、山本順三参議院議員らもご出席でした。

7月7日(金)、長野市で開催された「長野県建設業協会創立100周年・法人化70周年記念事業・記念式典」に出席しました。
記念事業は三部制で、「第一部」の記念講演では、昨年の私の国政セミナーでもご講演いただいた橋本五郎さんが『「安倍晋三回顧録」が語る世界のリーダー』と題してとても熱く講演されました。

続いて、「第二部」の記念式典に出席し、長野県建設業協会の木下会長のご挨拶に続き、阿部長野県知事、佐々木県議会議長、地元国会議員の後藤茂之経済再生担当大臣、宮下一郎衆議院議員、若林健太衆議院議員、佐藤信秋参議院議員等とともにお祝いのご挨拶をさせていただきました。
引き続き「第三部」の祝賀会が開催され、皆さんとともにお祝いの宴を楽しませていただきました。
長野県建設業協会の皆さんには、これからも地域の守り手として、そしてインフラ整備の担い手として、次の100年に向けて、頑張っていただきたいと思います。

7月9日(日)、「国道42号新宮紀宝道路熊野川河口大橋連結式」に、岸本和歌山県知事、一見三重県知事や、ご地元の二階俊博衆議院議員、鈴木英敬衆議院議員、中川康洋衆議院議員、山本佐知子参議院議員らとともに出席し、お祝いのご挨拶とくす玉開披をさせていただきました。来年秋には、この橋も供用するとのことで、紀伊半島一周道路の早期完成に向け大きな一歩となるこの式典を皆様とともに祝いました。なお、式典の最後には、ご当地恒例の餅投げも盛大に行われ、大いに盛り上がりました。
なお、冨安県議や地元の測量設計業の東原さん、早田さんに白浜空港からそのお送りまでご同行いただきました。ありがとうございました。

【建設分野のトピックス】

○建設分野の功労者を国土交通大臣が表彰

7月10日(月)、2023年の建設事業関連功労者等に対する国土交通大臣表彰が行われ、「総合建設業」、「専門工事業」、「測量事業等」をはじめ、「不動産業」、「建設機械」、「都市計画事業」、「住宅・建築事業」、「優良団体」の団体・企業の皆様、「河川事業」、「道路事業」等の促進団体等の皆様、そして「収用委員会等委員」の皆様、11分野230名2団体の皆様が、栄えある国土交通大臣表彰を受賞されました。
建設産業の発展、インフラ整備の促進に長年にわたり御尽力をいただきました皆様に、改めて心からの感謝を申し上げます。

○建設業の時間外労働の上限規制に関する解説パンフレットを厚生労働省が公表

6月30日(金)に、厚生労働省が、建設業における時間外労働の上限規制に関する解説パンフレットとQ&Aを公表しました。
働き方改革を進めるため、労働基準法によって定められた時間外労働(いわゆる残業)の上限規制は、平成31年4月(中小企業は令和2年4月)から適用され、建設業についてはこれまでの適用が猶予されてきましたが、令和6年4月1日から適用されます。
その基本的な内容は、
・原則「時間外労働の上限は月45時間・年360時間」
・臨時的な特別な事情があって労使が合意する場合(特別条項)は、「年720時間以内」、「時間外労働+休日労働は月100時間未満」、「時間外労働+休日労働の2~6ヶ月平均80時間以内」、「月45時間以上の月は年間6ヶ月が限度」
・災害時の復旧・復興事業については、上記の4項目のうち、「年720時間以内」のみが適用
などですが、厚生労働省のパンフレットでは、法制度の枠組みや算定・届け出等の手順について図やフローチャート用いて解説されており、また、Q&Aでは建設業のどのような業務が「災害時の復旧・復興事業」に該当するのか等について具体事例を用いて説明しています。いわゆる2024問題への対応準備に当たって、これらをご活用いただければと思います。

(厚生労働省HP)
 パンフレット「建設業の時間外労働の上限規制 分かりやすい解説」
  https://www.mhlw.go.jp/content/001116624.pdf
 Q&A「建設業の時間外労働の上限規制に関するQ&A」
  https://www.mhlw.go.jp/content/001115877.pdf