足立としゆき夢だより【第90号】をお届けします
皆さん、少し遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。
足立としゆきです。
本年も引き続き、住宅・社会資本の整備などのインフラ整備や防災・減災、公共事業予算の確保、建設産業再生等のため頑張ってまいりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
このところ、北日本を中心に豪雪による被害が出ています。除雪に奔走しておられる建設会社の皆さんもたくさんおられると思いますが、地域の皆さんの期待は大変大きいものがありますので、安全にはくれぐれも留意していただき、ご活躍くださいますようお願い申し上げます。
さて、元旦に皇居において「新年祝賀の儀」が執り行われ、私も出席させていただきました。
衆・参国会議員がお待ちしていた宮殿の「松の間」で、天皇皇后両陛下をはじめ皇族の皆様をお迎えし、衆参両院議長から祝賀のご挨拶があり、それに対して天皇陛下から「新しい年を共に祝うことを誠に喜ばしく思います。年頭にあたり、国の発展と国民の幸せを祈ります」とのお言葉をいただきました。
私も、厳粛な雰囲気の中で、国の発展と国民の幸せに向けて、決意を新たにしたところです。
一方、1月6日からの三連休を利用して、関西電力の執行役員で水力事業本部の吉津洋一副事業本部長にお声かけをいただき、東南アジアのラオスに伺い、関西電力が事業主体で、大林組が施工を担当して建設中の大規模発電ダム「ナムニアップダム」を視察しました。
このダムは、主にタイへの電力輸出を目的とした発電専用ダムですが、私が事務所長をしていた宮ヶ瀬ダムと同じく本ダムと逆調整ダムがあります。
本ダムは、高さが167m、堤頂長530m、堤体積230万㎥、総貯水容量22億㎥の巨大ダムで、関西電力が施工した黒部ダムにちなんで「くろよんにチャレンジ!」を合言葉に、堤体上部をRCC工法で施工中でした。
ダム技術屋のよしみで、本ダムの打設面まで入らせていただき、現場を克明に見させていただきました。心から感謝申し上げます。
このダムの施工で採用しているRCC工法は、打ち込んだ硬練りのコンクリートを道路舗装のように振動ローラーで締め固める施工法で、宮ヶ瀬ダムの施工で採用したRCD工法をさらに合理化した施工法です。
具体的には、コンクリートの骨材の最大粒径を50mmと宮ヶ瀬ダムの1/3にし、セメント量も5割ほど増やして施工性を高めていること、外部コンクリートを別配合とせず、敷ならし後にセメントミルクを注入してバイブレータで締め固め水密性を確保していること、スロープ状にコンクリートを打ち込みコールドジョイントの頻度を減らしていること、コールドジョイントはグリーンカットをしたあとモルタルではなくセメントミルクを敷いて打ち継いでいること、堤体の上部ほどセメント量の少ない配合としていること、下流面は施工性の観点から階段状の施工となっていることなど、様々な工夫がなされていました。
この施工を見て、私も宮ヶ瀬ダムの所長の時に技術的にもう少し大胆な工夫をしておけば良かったと、大いに反省をさせられました。
また、ナムニアップダムの逆調ダムは、いわゆるラビリンス型の越流部を持つきれいなダムで高さは20mほどです。
本ダムが16時間のピーク発電をするため、下流への放流量を平準化することを目的として設けられています。
なお、この逆調ダムの付近に、水没エリアで暮らしていた地元の少数民族モン族の皆さんの移転地が設けられていました。
モン族の村長さんにもお会いしましたが、この方々の移転、そして生活再建には、関電さんも村長さんも大変ご苦労されたそうです。特に、関電の技術屋の皆さんが地域に入り込んで膝を突き合わせて移転計画をまとめていったそうで、地域の皆さんの信頼を得るまでのご苦労たるや、大変なものだったと拝察いたします。心から敬意を表します。
このナムニアップダムのプロジェクトは、日本の高い技術を示した世界に誇れる大変素晴らしい事業であり、日本のこうした優れたプロジェクトを、もっともっとアジアなどで展開しなければならないと強く感じました。私もそのため微力ながら頑張りたいと思います。
なお、余談ですが、現地でナムニアップダムの本ダムと逆調ダムの英語版のダムカードをいただきました。ダムカードも国際的になったなぁと感慨深いものがありました。
1月11日、東日本大震災で被災した福島第1原子力発電所の視察をさせていただきました。
私は参議院の東日本大震災復興特別委員会の委員を務めており、現地の状況把握を目的として訪れました。
被災後7年近くになりますが、当初の困難を極めた状況からすると、かなり現地では対策が進んで来ていると感じました。
私自身は平成25年の秋以来2度目の視察となりましたが、当時発電所周りに散乱していたガレキも撤去が進み、随所で見られた裸地も地下水の浸透を軽減するためコンクリート吹き付けで覆われ、大きく様変わりしていました。
また、汚染水を貯留する水槽が大幅に増加するとともに、その形式も小型のフランジ型から信頼性の高い大型の溶接型への転換が進んでいました。
発電所建屋については、4号機は燃料棒の取り出しが完了して安定化しています。1号機から3号機はこれからデブリや燃料棒の取り出しを行う段階ですが、屋外で間近で状況確認をすることができるなど、環境は大きく変化していました。
汚染水対策で導入された凍土壁の凍結システムも見せていただきましたが、順調に凍結も進み、流入地下水対策として効果を発揮していることがよくわかりました。
マスコミなどでは、これまで凍土壁に対する否定的な報道も散見されましたが、効果を発揮している現状をしっかり踏まえて対応していく必要があると感じました。
いずれにしても、福島第1原発の今後については、長い道のりではありますが、しっかり見守って行きたいと考えています。
その他、最近の動向についてご紹介します。
【国会関係】
国会は閉会中で、特に動きはありませんでした。
【自民党関係】
自民党関係では、1月5日に「新年仕事始め」が行われ、出席いたしました。
党本部において10時から、安倍晋三自民党総裁や二階俊博幹事長、竹下亘総務会長、岸田文雄政調会長、橋本聖子参議院議員会長、吉田博美参議院幹事長など自民党の幹部の皆さんの出席のもとに開催され、安倍総裁、二階幹事長からご挨拶がありました。
【都内の催し】
1月4日の御用始め以降、建設関係機関の新年賀詞交換会が全国各地で開催されています。
日程的に重なってしまい、出席が叶わず失礼してしまうことも多々あり、お詫び申し上げます。
都内でも、建設関係機関の新年賀詞交換会が逐次開催されており、1月4日、国土交通省のOB会である建和会に出席しました。
1月5日、砂防関係機関合同の「砂防賀詞交歓会」に出席し、ご挨拶をさせていただきました。続いて、建設業関係11団体の「新春賀詞交歓会」に出席してご紹介をいただきました。
夕方からは、関東建設協会の「賀詞交歓会」に出席し、ご挨拶をさせていただきました。続いて、建設電気技術協会の「新年懇談会」に出席し、大先輩の脇雅史元参議院議員とともにご挨拶をさせていただきました。
10日、日本電設工業協会の「新年賀詞交歓会」に出席して、ご紹介をいただきました。
11日、建設コンサルタンツ協会の「新年賀詞交換会」、日本橋梁建設協会の「新年交礼会」にそれぞれ出席して、ご挨拶をさせていただきました。
12日、建設コンサルタンツ協会関東支部の「年賀交歓会」、全国測量設計業協会連合会の「賀詞交歓会」に出席して、それぞれご挨拶をさせていただきました。
13日、宮地エンジニアリンググループの新年恒例の安全衛生大会に出席し、新年のご挨拶をさせていただきました。
【地方の催し】
地方でも、各地で建設関係機関の新年賀詞交換会が開催されています。
1月5日、横浜市に伺い、神奈川県建設業関連5団体の「合同賀詞交換会」に佐藤信秋参議院議員とともに出席し、ご挨拶をさせていただきました。
10日、福島市に伺い、福島県建設産業団体連合会主催の「賀詞交歓会」に、品確議連の会長で地元選出の根本匠衆議院議員、佐藤信秋参議院議員等とともに出席し、ご挨拶をさせていただきました。
12日、茨城県水戸市に伺い、茨城県建設業協会主催の「新春賀詞交歓会」に、地元選出の岡田広・上月良祐両参議院議員、佐藤信秋参議院議員等とともに出席し、ご挨拶をさせていただきました。
このように新年に当たって、各方面からたくさん賀詞交換会のご案内をいただきましたが、日程が重なってしまい出席が叶わなかったところや、代理出席となってしまったところが数多くありました。
心からお詫びを申し上げます。次の機会にはお伺いしたいと思っておりますので、ぜひともお声かけをいただきますようお願い申し上げます。
皆様には、引き続きご支援のほどよろしくお願いいたします。