足立としゆき夢だより【第160号】をお届けします

皆さん、こんにちは。
足立としゆきです。

東京は、かなり秋めいてまいりましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?

10月19日(月)、参議院議院運営委員会の理事会に加藤勝信官房長官がお越しになり、10月26日(月)からの第203回臨時国会の開会について報告が行われました。会期は12月初旬までと見込まれます。
菅内閣成立後初めての本格的な国会の開会であり、所信表明演説でお考えを伺うのが楽しみです。

ところで、10月13日付けの自民党の機関紙「自由民主」の1面のコラム『我思う』に、「川辺川ダムの復活を」と題する小文を掲載していただきました。
川辺川ダムは、熊本県南部を流れる球磨川に計画されていたダムですが、平成21年の民主党への政権交代に伴って中止されたものです。
このときに一緒に中止された群馬県の八ッ場ダムについては、関係都県知事の要請により復活し、昨年10月に完成して台風19号による出水の際に大きな効果を発揮しました。
しかし、球磨川については関係者により「ダムによらない治水」の検討が続けられ、適当な代替案が見出せない中で、本年7月に球磨川沿川の人吉市や球磨村など沿川の市町村が激甚な水害に見舞われました。
この災害を受けて、8月25日に今回の豪雨災害の検証委員会が立ち上げられ、10月6日には仮に川辺川ダムがあったとすると、人吉市の水位が2m程度低下し、浸水面積も6割削減できたとの報告がなされています。
こうした結果を踏まえ、今後早期に川辺川ダム建設事業を再開し、球磨川の治水安全度を確保するようお願いしたいと思い、この小文を書かせていただきました。
皆様もご支援をよろしくお願いいたします。

なお、最近の動向は次のとおりです。

【国会の動き】

国会は閉会中ですが、10月8日(木)に内閣委員会の閉会中審査が行われ、差し替えで出席いたしました。

なお、冒頭でご紹介した通り、10月26日(月)から第203回臨時国会が開会される予定です。

【自民党の動き】

10月5日(月)、私が所属する派閥のセミナー「宏池会と語る会」が開催されました。二階俊博幹事長など自民党の幹部や加藤勝信内閣官房長官、細田博之清和会会長など各派閥の幹部の皆さんのご挨拶の後、宏池会の岸田文雄会長から決意のご挨拶とご講演がありました。
なお、会場は三密対策で、ホテルのメイン会場を含め7室を使い、私はそのうちの1室で進行役を務めました。ご出席いただきました皆様方には、心から感謝申し上げます。

8日(木)、測量設計議員連盟の新たに設置する4つのプロジェクトチーム(4PT)合同キックオフ会議が開催されました。
冒頭、前復興大臣で会長の田中和德衆議院議員からご挨拶があり、次に全国測量設計政治連盟の野瀬会長、全国測量設計業協会連合会の方波見会長からご挨拶がありました。
続いて、4PTの座長・事務局長に田中会長から委嘱状の伝達がありました。私は、「新たな測量設計業のあり方PT」の事務局長をおおせつかりました。デジタル・トランスポーテーションを見据えて、ウィズコロナ時代の測量設計業の未来の姿を描いていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

その他、田中和德衆議院議員の「新都市構想セミナー」、 山口泰明衆議院議員の「励ます集い」、細田博之衆議院議員の「政治生活30年を祝う会」にごあいさつに伺いました。
また、行政改革推進本部の役員会、治水議連、砂防議連、東京都連の令和3年度国家予算・税制改正等要望聴取会(建設業協会、建築士事務所協会、トラック協会)、参議院自民党の執行部会、正副国会対策委員長会議、宏池会の定例会議などに出席しました。

【都内の動き】

10月6日(火)、全国建設業協会と国土交通省の関東甲信越地域の懇談会・ブロック会議に佐藤信秋参議院議員とともに出席し、ご挨拶をさせていただきました。
私からは、毎年発生している激甚な災害への対応や、諸外国と比較して脆弱な日本のインフラの立て直しのため、今年度で切れる防災・減災、国土強靭化の3か年緊急対策の延長と拡充が必要であることを訴えさせていただきました。

8日(木)、全国建設産業団体連合会の岡野会長、千葉副会長、西岡副会長、中筋副会長など幹部の皆さんが、自民党の野田聖子幹事長代行に来年度予算や防災・減災、国土強靭化予算の拡充などの要望に来られました。私も佐藤信秋参議院議員とともに同行させていただき、その必要性を訴えました。

15日(木)、フェンシング・フルーレの第一人者の藤野大樹選手に、議員会館の事務所にお立ち寄りいただきました。
全日本選手権を4度制し、今年秋の全日本選手権も3位。東京オリンピック出場に向けて全力を振り絞って頑張っておられます。ぜひとも皆さんのご支援をよろしくお願いいたします。

その他、京奈和・第二阪和連絡道路建設促進和歌山市議会議員連盟の意見交換会、管工機材の将来を考える研究会、江戸川改修促進期成同盟会懇談会、中国ブロックの「直轄河川の治水に関する意見交換会」に出席しました。

【地方の動き】

10月2日(金)、熊本市に伺い、熊本県建設業協会の常任理事会で国政報告を行うとともに意見交換を行いました。皆さんからは、令和3年度概算要求において事項要求となって金額が不透明な国土強靭化予算の確保や、残土処分場の確保に苦労しているため整備局が主体的に土捨て場を確保するよう要請がありました。

続いて、九州測量専門学校の評議員会に出席し、国政報告を行うとともに意見交換を行いました。皆さんからは、県によって測量設計の歩掛りがかなり安いところがあること、i-Constructionについて自治体の取り組みが遅れていることなどの問題点の指摘がありました。

続いて、九州測量専門学校の学生さんなど150名を対象に防災やインフラ整備に関する講演を行い、質疑を行いました。
海外から学びに来ている学生のうち、インドネシア出身のムハマド ムスリ君(国際工学科3年)や、ネパール出身のボハラ プラサント君(国際工学科2年)から、自分たちの国は、インフラ整備や防災の取り組みが遅れており、日本の協力が欲しいとのご意見をいただきました。
続いて、熊本県建設産業団体連合会の各会長、さらには九州各県測量会長との意見交換を、三密対策をしっかり講じたうえで行い、久しぶりに交流を深めました。

9日(金)、那覇市の「しまたて協会」に伺い、沖縄総合事務局や沖縄県の土木担当部局のOBの皆さんに国政報告をさせていただきました。

また、それに先立ち沖縄北部の大保ダム、金武ダム(建設中は億首ダム)を視察させていただきました。いずれのダムも、建設省河川局開発課の直轄ダム担当課長補佐として事業に携わった経験があり、大保ダムについては調査段階にダム軸を調査し、億首ダムについては台形CSGの直轄施工第1号として注目していたダムであり、それぞれ見事に完成しているのを拝見させていただき、大変感激いたしました。
現地は、総合事務局の中園河川課長、北部ダム統合管理事務所の安仁屋所長、三田美管理課長、総合事務局OBの比嘉さん、与那覇さんにご案内いただきました。

10日(土)・11日(日)、沖縄県の与那国島に伺いました。ご案内は、与那国町の外間町長、以前ダム水源地センターで一緒に仕事をして現在は与那国島在住の伊藤さん夫妻にお願いしました。
この島は、珊瑚礁が隆起してできあがった島で、西の端にある西崎(いりさき)は日本最西端の岬です。台湾や尖閣まで100数十㎞で、国境離島として大変重要な島です。晴れた日には台湾の山並みが見えるそうです。
東崎(あがりざき)、立神岩、軍艦岩など海岸部の名勝や、海岸浸食の痕跡が残る自然の展望台ティンダバナなど美しい名勝を巡りながら、離島のインフラ事情についてお話しを伺わせていただきました。

11日(日)、昨年10月31日未明に火災で焼け落ちた首里城に伺いました。火災で焼失した場所も含め、一般公開されていました。
正殿の跡地では、世界遺産に登録されている古い遺構が保存されるなど復旧に向けた作業が進められていました。火災から焼け残った高さ5mほどある龍柱も保存されていました。与那国産の砂岩が原料だったと伺いましたので、何とか与那国産で復元していただきたいと思います。

13日(火)、福島県会津若松市に伺い、福島県の建設業協会の長谷川会長、建設産業団体連合会の小野会長、測量設計業協会の皆川会長をはじめ建設産業界の幹部の皆様に、国政報告会を開催していただきました。会場には建設業協会の鈴木専務にご案内いただきました。
私からは、自然災害に脆弱で、インフラの整備水準についても海外に比べて劣ってしまった日本を立て直すため、公共事業予算をしっかり確保すべきであるとのお話しさせていただきました。

14日(水)、平成23年7月の新潟・福島豪雨で被災した福島県会津地方の只見川沿川の災害復旧現場や、落橋したJR只見線の第6・第7橋梁の架設現場を視察しました。
只見町で累積雨量が711mmを記録した大雨により道路橋や鉄道橋がたくさん落橋しており、被災状況は今年の球磨川の水害に極似していました。
また、只見川沿いの滝地区ではスノーシェッドが滝ダムからの放流水で大きく被災していましたが、トンネルに構造変更して復旧しており驚きました。
なお、現地は福島県建設業協会の鈴木専務にご案内いただきました。

続いて、只見川上流部にあるJ-POWER(電源開発)の只見ダム、田子倉ダム、奥只見ダムに伺いました。

只見ダムは、1989年に完成したダム高30mの小ぶりなロックフィルダムですが、河床砂礫層の浸透防止に連続地中壁を設置しているのが特徴です。ダム堤体が基礎岩盤に岩着してないためフローティングダムとも呼ばれています。かつて、私が係長の頃にその点について建設省開発課の中で議論があったのを記憶しています。

続いて訪れた田子倉ダムは、私にとってあこがれのダムで、1959年に完成したダム高145m、貯水量が約5億㎥の巨大ダムです。その堂々とした姿には圧倒されました。
私は宮ヶ瀬ダムの所長の際に、月間コンクリート打設量で田子倉を抜こうと頑張りましたが、残念ながら僅かにかないませんでした。ちなみに1位は黒部ダムです。
なお、堤体積は田子倉ダムの195万㎥を抜いて、宮ケ瀬ダムが200万㎥で日本一です。

続いて、田子倉ダムから一旦新潟県側に降りて魚沼市の小出からダム工事用の専用道路だった奥只見シルバーラインを経由して奥只見ダムに伺いました。22㎞のシルバーラインのうち18㎞はトンネルです。
このダムは、1960年に完成し、ダム高は日本の重力式コンクリートダムでは最高の157mで、私の宮ヶ瀬ダムは1m負けています。貯水量は6億㎥と徳山ダムに次ぐ2番目で、田子倉をも上回る巨大ダムです。
驚いたのは、観光用にダムカレーがあるだけではなく、左岸側にケーブルカーが設置されており、また観光船も運行されており、電力館という広報施設が設けられていたことです。
宮ヶ瀬にもダムカレー、インクラインケーブル、観光船、ダム記念館はありますが、驚きでした。ちなみに、黒部ダムにもダムカレーがあり、ロープウェイやケーブルカーがあり、観光船や記念館もあり、この面では何といっても黒部ダムが一番だと思います。脱帽です。
これからも、日本のダムのリーダーとして、これらのダムではぜひ切磋琢磨していただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

いずれにしても、念願の両ダムを拝見できて感無量でした。なお、J-POWER本社の嶋田常務、東日本支店の中岡支店長、田子倉電力所の冨永所長、小出電力所の近間所長代理、福島県建設業協会の鈴木専務にご案内いただきました。ありがとうございました。

10月16日(金)、神戸市に伺い、兵庫県建設業協会の常任理事会で、松田会長、川嶋前会長のお取り計らいで国政報告をさせていただきました。
続いて、長野市に移動し、長野県建設業協会の役員との意見交換会に出席し、国政報告をさせていただきました。木下会長、蔵谷顧問をはじめ役員の皆様、ありがとうございました。

10月18日(日)、伊丹空港からコウノトリ但馬空港経由で兵庫県豊岡市に伺い、地元城崎温泉の観光協会の方々を中心とする期成同盟会主催の「城崎大橋早期完成・桃島バイパス早期実現促進大会」に、ご地元の谷公一衆議院議員、門間県議、中貝豊岡市長とともに出席し、ご挨拶をさせていただきました。コロナ禍ですので、ガンバローコールも声を出さずに行いました。ソーシャルディスタンスを確保しながらたくさんの方々にご参加いただきありがとうございました。
大会に先立ち、現在ある老朽化が著しい城崎大橋と、建設中の新しい城崎大橋の現場を見させていただきました。建設中の現場は橋脚部の地盤が悪く、かなり苦労されているとのことでした。現地は、兵庫県建設業協会の川嶋前会長にご案内をいただきました。

大会終了後、兵庫県建設業協会の但馬地域の幹部の皆さんと、谷公一衆議院議員、加田裕之参議院議員とともに、今後の公共事業予算の確保などについて意見交換を行いました。
なお、東京へは、山陰近畿自動車道を経由して鳥取空港から戻りました。高速道路整備が進んだおかげでそうしたことが可能となりました。感謝申し上げます。