足立としゆき夢だより【第146号】をお届けします

皆さん、こんにちは。
足立としゆきです。

令和2年度が始まりました。
例年であれば、心機一転、新たな気持ちで臨むところではありますが、新型コロナウイルスの感染拡大が続いており、なんとなくすっきりしない気分で新年度を迎えています。
建設分野からは現時点では感染したとの報をあまり聞きませんが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

さて、4月1日(水)、参議院決算委員会で質疑に立たせていただきました。初めて経験するいわゆる「総理入り、TV入り」で、安倍晋三総理大臣以下すべての閣僚が出席され、NHK総合テレビの全国放送で中継される中での質疑となりました。さすがに緊張しました。

なお、委員会室は新型コロナウイルスの感染防止の観点から、普段3人掛けの委員席を2人掛けにして間隔をあけ、閣僚席もいつもより間隔をあけて配置されました。また、ほぼ全員がマスク着用で審議が進められました。

さて、私が行った質問は、新型コロナウイルスへの対応、地球温暖化に伴う気候変動への対応、日本のインフラの整備水準の3つです。

まず、新型コロナウイルスの関連では、建設産業については「密閉・密集・密接」というような「3密」の環境にはなく、執行面で大きな問題は生じていないということを私からお話しし、日本建設業連合会の「平成26年度に比較して令和元年度は1.3兆円程度受注額が減少している」との官公庁工事の実施状況のデータをもとに、「人手不足で経済対策として公共工事を実施することは難しいのではないかとの声があるが実態はどうか」と、赤羽一嘉国土交通大臣に質問をさせていただきました。大臣からは、「公共事業の執行率は例年と同様の水準で順調に執行されており、公共事業が対応できないという懸念はない」とのご答弁をいただきました。何としても晴らしたかった疑念が晴れて、本当に良かったです。

また、安倍総理に新型コロナウイルス関連の経済対策について質問し、「来週、緊急経済対策をとりまとめる。必要かつ十分な公共投資を機動的に推進することが重要である。公共投資の早期執行により、景気の下支えに万全を期して参りたい」とのご答弁をいただきました。

なお、それを受け私からは、「経済対策については二段階で講じるべきで、まずは困っている個人や中小・小規模事業者への現金給付等を直ちに実施し、その上で、経済のV字回復のためのインフラ整備を含めた大型の経済対策を行うべき」と訴えました。規模については、自民党が前日とりまとめた「財政規模20兆円、事業規模60兆円」の対策では不十分と考えており、規模をより拡大すべきであると主張しました。

続いて、地球温暖化に伴う気候変動について質問を行い、関田気象庁長官から地球温暖化の進展に伴い大雨の発生頻度が増加するとの懸念が示されました。
また、小泉進次郎環境大臣に、温暖化により自然災害が激甚化するおそれがあるため、適応策としての事前防災にしっかり取り組むようお願いをしました。小泉大臣からは「気候変動と防災、これが非常にこれからは重要である。そういったことをしっかり政府一丸となって進めて参りたいと考えています。」とのお答えをいただきました。

続いて、国土交通省の五道水管理・国土保全局長に海外における気候変動への対応状況について質問し、オランダやドイツなどで、気候変動を考慮して堤防のかさ上げなどが行われているとの答弁をいただきました。

さらに、昨年の台風19号の出水時に、八ツ場ダムが果たした大きな役割について私から紹介し、今後の気候変動へ対策としてダムの新設やダム再生プロジェクトを推進するよう赤羽国土交通大臣に要請しました。大臣からは、大変前向きな答弁をいただきました。
また、国土強靱化担当大臣を兼ねている武田良太防災担当大臣に地球温暖化に伴い激甚化する災害に対して政府をあげて対応するようお願いしました。大臣からは、「災害を未然に防ぐためにも、今後さらに気候変動と関わっていき、事前対応に万全を期していきたい」とのご答弁をいただきました。

続いて、日本のインフラの整備水準について「二流・三流の域に落ち込んでしまっていないか」、安倍総理にお伺いし、「そうした意見があることは承知している。災害激甚化や国際競争の激化を踏まえ、効率化を図りながら、計画的に社会資本の整備を推進して参りたい」とのお答えをいただきました。

また、1980年代にアメリカでインフラの老朽化が進み「荒廃するアメリカ」と言われるような状況が生じ、その後公共投資を大幅に増加させて対応したことを私から紹介し、日本が「荒廃する日本」とならないようしっかり手を打つよう赤羽国土交通大臣に要請しました。大臣からは、「予防保全に重点を置きながらしっかり進める」とのご答弁をいただきました。

最後に、日本のインフラを国際的に恥ずかしくない水準にしていくため、長期計画に基づいて公共投資をしっかり行う必要があることを安倍総理に訴え、それに対し「日本のインフラは経済の基本。老朽化対策も講じながら安心できるものにしていきたい」とのご答弁をいただきました。

以上、今回の質疑を取り急ぎ報告させていただきましたが、最近取り組んでいるテーマを中心に、安倍総理や主要大臣に質問をすることができましたので、非常に充実した質疑になったと考えています。応援をいただきました皆様に感謝を申し上げます。