足立としゆき夢だより【第107号】をお届けします
皆さん、こんにちは。
足立としゆきです。
この1週間、大変大きな災害が2度発生しました。
犠牲になられた皆様のご冥福を心からお祈り申し上げますとともに、被害に遭われた皆様にお見舞いを申し上げます。
まず台風21号です。
25年ぶりとも言われる非常に強い台風21号が、9月4日(火)、徳島県や兵庫県に上陸するなど西日本を直撃し、近畿地方を中心に大雨や暴風、高潮などにより大きな被害を生じました。9月5日13:30現在で9名の方々が亡くなっておられますが、その原因の多くは暴風による転落や転倒、建物の倒壊などによるものでした。
今回の台風では、暴風による影響が顕著で、電線が切れたり電柱が倒れたりして、28万戸に及ぶ大規模な停電が生じ、大きな影響を与えました。
また、高潮による影響も大きく、関西空港では滑走路やターミナルビルが浸水するとともに、連絡橋がタンカーにより損傷し、陸の孤島状態となり、空のダイヤにも大きな影響を生じました。
さらに、大阪湾沿岸部の神戸市や西宮市では、高潮による浸水被害のみならず、中古車やコンテナの炎上、コンテナの流出などの被害を生じました。
いずれも、これまでの台風ではあまり経験したことのない被害の形態でした。
一方、9月6日午前3時8分頃、北海道胆振地方中東部を震源とするマグニチュード6.7の地震があり、北海道の厚真町で震度7、安平町、むかわ町で震度6強、札幌市東区、千歳市、日高町、平取町で震度6弱を記録しました。
この北海道胆振東部地震により、厚真町で山という山の斜面がおびただしい箇所で滑るなど大規模な土砂災害が発生しており、麓にあった家屋を飲み込み深刻な被害を発生しました。
また、震源から離れた札幌市清田区では液状化が発生し、道路が陥没するとともに家屋が傾くなどの被害が出ました。
一方、厚真町の苫東厚真火力発電所をはじめ北海道内の火力発電所すべてが緊急停止した影響により、道内全域で停電が発生しました。これに伴い、最大295万戸が停電し、農業を含む各種産業や社会経済に大きな影響を与えています。発電所の立地のあり方や電力の広域融通など、考えさせられるものがありました。
また、鉄道や交通機関にも大きな影響を生じ、物流が混乱することにより現在も道民の生活に大きな影響を与えています。
なお、建設関連産業の皆様には、いずれの災害においても、緊急対応、復旧・復興など、24時間体制で大変ご苦労をいただいたと思いますし、現在も対応を継続されているところがあります。ありがとうございます。
今回の災害を教訓として、事前の防災対策や交通・物流分野の強靭化など必要な対策を進める必要があると考えます。
さて、最近の動向を紹介します。
【国会関係】
国会は閉会中であり、特段の動きはありませんでした。
【自民党関係】
9月7日(金)、自民党総裁選が告示となりましたが、北海道胆振東部地震の発生を受けて、活動は自粛となり、当日予定されていた総裁選出陣式は取りやめになりました。また、総裁選挙候補者所見発表演説会も9月10日(月)に延期になりました。
9月7日(金)、自民党の「北海道地震・台風21号災害対策本部」の会合が、二階俊博幹事長、岸田文雄政調会長、竹下亘総務会長のご出席のもと開催され、政府の対応状況について聴取するとともに、当面の課題などについて審議しました。
私からは、直下型地震による厚真町の大規模な土砂災害を踏まえ、首都直下型地震や南海トラフ巨大地震など直下型地震への備えの必要性を指摘し、大規模補正予算により事前の防災対策を全力で進めていただくよう幹部の皆様に要請しました。
9月10日(月)、自民党総裁選挙候補者による所見発表演説会が開催されました。安倍晋三総裁、石破茂候補、それぞれから20分ずつ発表がありました。
安倍総裁は、全国で災害が多発していることから、「緊急対策を3年間集中で行い、安心できる強靱な日本を作る」と述べられ、タイムリーなお話しと感じました。ぜひ、しっかり進めていただきたいと思います。
一方、石破候補は、「今まで公共事業と誘致企業で雇用と所得を支えてきました。もちろんこれから先も、やらねばならない公共事業はやります。しかし、かつてのように道路がどんどん良くなり、下水道が整備をされ、港湾ができる。同じことを維持するのは極めて困難だと私は思っております。」と述べられました。安倍総裁とは公共事業について異なるスタンスであると感じました。
なお、演説会に先立ち、安倍選挙対策本部の演説会への送り出しというイベントもあり、盛況でした。また、参議院自民党では沖縄県知事選挙の結団式も行われました。
その後、衆議院議員の「井林たつのり君を育てる会」に立礼から出席するとともに、参議院宏池会の会合などに参加しました。
【都内の催し】
特段の動きはありませんでした。
【地方の催し】
9月5日(水)、沖縄県知事選挙の応援で宮古島に入り、自衛隊の庁舎や宿舎の建設現場や、延長3,540mの伊良部大橋を渡った先で来年3月の開業を目指して整備中の下地島空港の旅客ターミナルの建設現場などを見せていただきました。まさに建設ラッシュとも言うべき様相でした。その後、沖縄県建設業協会宮古支部の長田会長など幹部の皆さんと意見交換を行いました。
6日(木)、沖縄県建設業協会宮古支部の30名近い皆さんに国政報告をさせていただきました。
続いて、宮古島の水資源を支える地下ダムを視察させていただきました。ポーラスな琉球石灰岩の中を流れる地下水を連続地中壁でせき止め、地下に地下水を貯留するものです。これのおかげで農業が安定化しているとのことでした。
その後、那覇市に移動し、沖縄県トラック協会の佐次田会長にご挨拶に参りました。
続いて、沖縄総合事務局のOBの皆さんに国政報告をさせていただきました。
引き続き、日建連傘下の企業にもご挨拶に伺いました。
その後、沖縄県知事選挙に出馬の意向の「さきま淳後援会」事務所に伺い、事務局の皆さんに激励のご挨拶をさせていただくとともに、2階の会議室で沖縄県建設業協会那覇支部の黒島副支部長をはじめ30名を超える皆さんに国政報告をさせていただきました。なお、事務所に詰めておられた田中英之衆議院議員、宮内秀樹衆議院議員からもご挨拶をいただきました。
なお、事務所には建設産業団体連合会の皆さんのためのブースも設けられており、頑張っておられました。ありがとうございます。
9月10日(月)、総裁選挙候補者所見発表演説会、井林たつのり君を育てる会、参議院宏池会の会合などを都内で終えてから会津若松市に伺い、福島県建設業協会の小野会長のお取り計らいで国政報告会を開催していただきました。
会場には30名ほど、協会の役員の皆さんにお集まりいただき、建設産業再生やインフラ再生、公共投資拡大に向けた私の想いを熱心にお聞きいただきました。ありがとうございました。
【建設分野のトピックス】
国土交通省は、北海道胆振東部地震に伴う災害復旧などを迅速に行うため、9月7日付けで、入札・契約に関する取り扱いや災害対応に関する3本の通知を北海道開発局に送付しました。
具体的には、入札・契約手続きにおいて随意契約や指名競争入札の活用を推奨するとともに、建設資材の調達や現場の作業条件などの実態に即した適切な予定価格の設定や、建設企業や現場の実態を考慮して工事・業務の一時中止を行い当面の災害復旧を優先する措置を促すものです。
なお、随意契約や指名競争入札については、8月2日に西日本の豪雨災害を受けて私から参議院災害対策特別委員会において市町村レベルまで随意契約を徹底することを国土交通省に求めた経緯があります。ぜひ、実現していただきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。
皆さん、引き続き、ご協力をよろしくお願い申し上げます。