台湾 烏山頭ダム・少林里訪問
台湾南部の台南方面を訪れました。
前日に台北から移動し、新幹線の嘉義駅から30分ぐらいのところにある烏山頭ダム近くのホテルに宿泊しました。
ちょうど、熱帯性低気圧が発達し、台湾南部各地で災害が発生する大雨の中でした。
このダムは、高さが56mのアースダムで、八田與一さんという今で言う東大土木出身の、私にとって大先輩の土木技術者が建設したダムです。
ダム湖周辺には八田さんの銅像があります。その像がとても変わっていて、立像ではなく、座り込んで思いを巡らせているような姿でした。お人柄が偲ばれ、心が揺さぶられるような素晴らしい像だと思いました。
なお、雨の中で余水吐きからの美しい放流を見ることができました。ラッキーでした。
続いて、2009年に豪雨に伴う深層崩壊により、村がまるごと土砂に飲み込まれ、500名近い方々が亡くなるという大惨事に見舞われた高雄市少林村(現在は少林里)に伺いました。
被災後10年近くになりますので、木も茂って崩壊地の状況がわかりにくくなっていましたが、慰霊の施設などを見て、痛ましい災害を思い起こしました。
その災害の際には、3時間雨量で390mm、6時間雨量で578mm、24時間雨量で856mm降ったそうです。それだけ降れば今でも日本でも何が起こるかわかりません。地球温暖化に伴い激甚化する水害・土砂災害に備えることが大切です。
なお、熊谷組の岩崎さん、熊谷組現地法人の華熊営造の原さん、鈴木さんに引き続きご案内いただきました。心から感謝申し上げます。