「青崩峠トンネル(全長4,998 m)」の建設現場に伺う

設楽ダムの式典終了後、三遠南信自動車道の静岡県と長野県の境に位置している「青崩峠トンネル(全長4,998 m)」の建設現場に伺いました。このトンネルは、私が中部地方整備局長の際の平成23年にはすでに着工していましたが、日本最大の断層帯である中央構造線に並行した線形となる超難工事で、昨年5月にようやく貫通し、現在開通に向け覆工や照明などの設置、舗装の工事が進められています。
静岡側坑口で佐藤中部地方整備局長、大口道路調査官、飯田国道事務所の浅井副所長等、安藤ハザマの小林三遠南信池島トンネル本坑工事作業所長、村上営業本部副部長に合流いただき、視察をさせていただきました。
中央構造線の500m西側に位置する池島トンネルには1mあたり最大で3,000t以上の土圧がかかり、土圧の大きい箇所では支保工は標準品よりも高い強度を持つ高規格鋼製支保工が使用され、吹付けコンクリートも標準的な吹付けコンクリート(設計基準強度18N/㎟)の2倍の強度をもつ高強度吹付けコンクリート(設計基準強度36N/㎟)が使用されたそうです。コンクリート吹付け後に打ち込むロックボルトにも高耐力ロックボルトと呼ばれる通常の約1.6倍の耐力を持ったボルトが用いられたそうです。
発注者及び小林三遠南信池島トンネル本坑工事作業所長はじめ工事にあたった皆様は「最難関への挑戦。難攻不落の峠を突破せよ」と一致団結、住民の皆様の期待に応えようと掘り進められたそうです。正に「未来につながる命の道」です。