足立としゆき夢だより【第164号】をお届けします
皆さん、こんにちは。
足立としゆきです。
10月26日(月)に開会されました第203回国会(臨時会)が41日間の会期を終え、12月5日(土)に閉会となりました。
この間、参議院の国土交通委員会、災害対策特別委員会でそれぞれ質疑に立ち、公共事業予算の確保、特に防災・減災、国土強靭化に関する予算の延長・拡充を訴えるとともに、7月の九州南部の球磨川の豪雨災害を踏まえ、川辺川ダムの必要性について訴えてきました。
そうした中で、12月1日(火)、菅義偉総理が閣議後の閣僚懇談会において、「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策(仮称)」を取りまとめ、来年度から令和7年度までの5年間を対象に、機動的・弾力的な対応を行うことを発表されました。事業規模は15兆円程度を目指すこととし、初年度は残念ながら当初予算ではなく、令和2年度の補正予算により措置することとされています。
そのような動きを受けて、12月8日(火)、政府は臨時閣議で事業規模が73.6兆円の経済対策を決定しました。これについてはいわゆる15ヶ月予算ということで、今年度の第三次補正予算と令和3年度当初予算の合算額となっています。このうち「防災・減災、国土強靭化」については、5.9兆円の事業規模で以下の事業を実施することとされています。
1)防災・減災、国土強靭化
来年度から令和7年度までの「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策(仮称)」(事業規模15兆円程度を目指す)をとりまとめ、初年度の措置 として、「流域治水」の推進など激甚化する風水害や巨大地震等への対策、 予防保全に向けた老朽化対策の加速、デジタル化等の推進
2)自然災害からの復旧・復興
令和2年7月豪雨等の自然災害による被災者の生活・生業の再建やインフラ・施設の復旧・復興等
続いて、9日(水)、自民党の国土強靭化推進本部が開催され、「防災・減災、国土強靭化のための5か年加速化対策(仮称)」の原案が審議されました。私からは、5か年15兆円の加速化対策をまとめていただいた本部長の二階俊博幹事長をはじめ幹部の皆様、積み上げ作業でご尽力いただいた関係省庁の皆様に感謝を申し上げた上で、円滑な執行に向け市町村や県を含め様々な工夫をするようお願いするとともに、海外の経済対策の動向の把握、韓国にも負けている高速道路のミッシングリンクの解消・4車線化の推進をお願いしました。
なお、原案については了承となり、取り扱いは本部長に一任となり、その後、11日(金)に、加速化対策は閣議決定の運びとなりました。
これまで、皆さんの注目を集めてきた「防災・減災、国土強靱化」の予算について、3か年から5か年への延伸、老朽化対策や交通ネットワークの整備など対象事業の拡充、5か年で15兆円の事業規模が認められたことにつきましては、様々な機会をとらえて要望活動を行っていただきました皆様方のご尽力に心から感謝を申し上げます。
なお、税制についても、自民党の税制調査会等の審議を踏まえ、土地の固定資産税の令和3年度の税額について、コロナ禍の状況を踏まえ令和2年度税額に据え置くことや、住宅ローン減税の控除期間の延長措置の延長などが認められるとともに、流域治水対策を進めるための雨水貯留浸透施設の整備に関する固定資産税の減免措置の新設が認められるなど、大きな成果ありました。
皆様には、ご支援をいただきありがとうございました。
さて、最近の動向は次のとおりです。
【国会の動き】
12月1日(月)、参議院国土交通員会が開催され、「交通政策基本法及び強くしなやかな国民生活の実現を図るための防災・減災等に資する国土強靭化基本法の一部を改正する法律案」の質疑が行われ、賛成多数で可決されました。なお、翌2日(火)の本会議で法案は成立しました。
4日(金)には、国会閉会に向けた本会議、各種委員会・調査会の閉会手続きが行われました。
その他、本会議、災害対策特別委員会及び理事会、国土交通委員会及び理事会などに出席しました。
【自民党の動き】
令和3年度予算や税制大綱など自民党内の審議のため、政調全体会議、税制調査会、行政改革推進本部役員会、国土交通部会、経協インフラ総合戦略調査特別委員会、トラック輸送振興議員連盟の総会などに出席するとともに、参議院の議員総会、執行部会、国会対策委員会の全体会議・正副委員長会議などに出席しました。また、宏池会、有隣会の定例会などに出席しました。
【都内の動き】
特段の動きはありませんでした。
【地方の動き】
12月6日(日)、広島市安佐南区で行われた「平成26年8月広島豪雨土砂災害緊急砂防事業完成式」に出席し、式典に先立ち献花を執り行わせていただくとともに、ご挨拶と防災看板の除幕を行わせていただきました。
平成26年8月の広島豪雨では、土砂災害により77名の方々が犠牲になられましたが、その後、99箇所で緊急砂防事業が完成したため、今回、完成式典が行われました。平成30年の西日本豪雨の際には、すでに完成していた砂防ダムが効果を発揮して、整備されていた渓流はしっかり守られましたので、事前防災の重要性を改めて感じたところです。
なお、式典には赤羽一嘉国土交通大臣、岸田文雄衆議院議員、斉藤鉄夫衆議院議員、平口洋衆議院議員、湯崎広島県知事、松井広島市長、国土交通省の今井砂防部長、小平中国地方整備局長らが出席されました。
7日(月)、宮崎市内で宮崎県建設産業団体連合会の皆さんに国政報告会を開催していただきました。私からは、「ウィズコロナ時代の国土づくり」と題してお話しをさせていただきました。
主催されました建産連の副会長で宮崎県建設業協会会長の藤元会長、わざわざご出席いただきご挨拶をいただきました坂口県議、ご同行いただきました国土交通省OBの赤木さん・奥野さんに、御礼を申し上げます。
また、会場から激励のご発言をいただきました日向支部の黒木支部長には、先日出版した「水害列島 日本の挑戦」までご紹介していただき心から感謝を申し上げます。
8日(火)、長崎市内で長崎県建設業協会が主催して国政報告会を開催していただきました。私からは、「ウィズコロナ時代の国土づくり」と題してお話しをさせていただきました。
開催いただきました長崎県建設業協会の谷村会長をはじめ幹部の皆様、ご同行いただきました国土交通省OBの森川さん、楠本さんに感謝を申し上げます。
9日(水)、鹿児島市内で鹿児島県建設業協会が主催して国政報告会を開催していただきました。こちらでも、「ウィズコロナ時代の国土づくり」と題してお話しをさせていただきました。午前中に自民党の国土強靭化推進本部で5か年加速化対策が決定されましたので、タイムリーなお話しをさせていただきました。
開催いただいた鹿児島県建設業協会の藤田会長をはじめ幹部の皆様、ご同行いただきました国土交通省OBの森川さん、北園さん、松岡さんに感謝を申し上げます。
なお、続いて建設業協会と自民党の県議会の先生方との意見交換会が開催され、そちらにも出席させていただきました。外薗議長、寺田建設問題委員長をはじめ県議会の先生方にはありがとうございました。
10日(木)、鹿児島市から八代市に新幹線で移動し、球磨川沿いを車で人吉市まで移動しながら7月の豪雨災害の被災地を視察しました。災害発生後、6度目の訪問ですが、球磨川沿いの国道や県道については順次開通してきていますが、沿川の被災した家屋については被災直後の状況のままのところも数多く見られ、まだまだ復旧が進まない厳しい状況が見て取れました。九州地方整備局OBの森川さんにご同行いただき、熊本県建設業協会人吉支部の味岡建設の味岡謙二郎さんに現地をご案内をいただきました。
なお、球磨村の松谷村長、人吉市の松岡市長のところにも立ち寄り、復旧・復興の状況や課題などについて伺いました。
11日(金)、徳島市で開催された徳島県建設業協会が主催する黄綬褒賞や国土交通大臣表彰、徳島県表彰、四国地方整備局表彰などの受賞者顕彰会に川原会長のご配慮で出席させていただき、「ウィズコロナ時代の国土づくり」と題して講演をさせていただくとともに、顕彰会においてお祝いのご挨拶をさせていただきました。受賞者の皆様にはこれまでのご努力とご功績が高く評価されたもので、誠におめでとうございます。
なお、続いて四国地方整備局、県の土木部局のOBの皆さんにお集まりいただき、国政報告をさせていただきました。東京からわざわざお越しいただいた石橋元四国地方整備局長をはじめご出席いただいた皆様に感謝を申し上げます。
なお、受賞者顕彰会のあと、国土交通省の徳島河川国道事務所の新宅所長、徳島県の瀬尾政策監に現場のご案内をいただきました。
まず伺ったのが、徳島東環状線の末広〜住吉工区です。県が施工中の高架橋ですが、かなり輻輳した市街地内の工事ですので無時進捗しているか心配しておりましたが、工事は順調に進んでいるようで安心しました。なお、私が四国地方整備局長を務めていた当時は北側の工区の吉野川を渡る阿波しらざき大橋の工事の最盛期でした。
続いて、吉野川左岸にある榎瀬川樋門の改築工事の現場に伺いました。老朽化した樋門を下流側に付け替えるもので工事は最盛期を迎えていました。局長当時、新町川のリバークルーズ「ひょうたん島クルーズ」の一環で古い榎瀬川樋門を通ったことがありましたので、感慨深いものがありました。
なお、この現場で施工を担当している大豊建設に、元気で明るい女性の土木技術者塚本あかりさんが配属されており、今後とも頑張っていただきたいと激励させていただきました。